ぬげなくたってかまわない。ありのままで

今週のお題「最近おもしろかった本」


絵本の読み聞かせがどうしようもなく面倒な時もある。


そもそも、子どもは自分で絵本を読める。にもかかわらず何故わたしにわざわざ読ませようとするのかわからない。毎日の生活に疲れ切っているのか、些細なことなのに何だかイライラしてしまう。


ああ、もう、面倒くさいな、と思いながら読み聞かせ始めたのがこちら、


『もうぬげない』




『りんごかもしれない』でおなじみ、ヨシタケシンスケさんによる絵本です。本作は服が脱げなくなってしまってにっちもさっちもいかなくなった残念な子どものお話です。特に大きな事件が起こるわけでもなく、ただただ主人公の妄想で話は展開していきます。


序盤は「ああ、またか。ヨシタケ氏の作品によく出てくるへらず口をたたく子どもが主人公か」と内心うんざりしつつ読み聞かせていたのですが、終盤に思わず吹き出してしまいました(ネタバレになるので詳細は割愛します)。


気がついたら、大笑いしているわたしを子どもがとてもとても嬉しそうに見つめていました。「これを読めばきっとママは笑うはず」とわかっていたのでしょうね。ああ、ごめんよ、最近イライラしてたからね。少し反省した秋の夜。


※『りんごかもしれない』とは違って文字が少なめなところも読み聞かせにはちょうどいいです。あまり長いと喉を痛めてしまうので。