自家製ギフテッドの罠

今週のお題「しなきゃ」

毎日ブログの更新をしなきゃ、という思いにとらわれていました。だけど、その呪縛から解放され、数ヶ月生きてきました。今日は本当に久しぶりの更新です。


さて。久しぶりの今回は「自家製ギフテッド」について大真面目にわたしの見解を綴ってみようかなと。


ギフテッド/ギフティッドという言葉をよく耳にするようになりました。TV番組でも特集が組まれていたこともあるようです。


最近気になるのが、発達に問題があるお子さんをお持ちの親の一部に「わが子はギフテッド」と高らかに宣言している方が見られるな、ということ。ブログやSNS、インターネット掲示板でも見かけませんか。


ああ、そうなんだー、ギフテッドなんだね…とブログに目を通したところ、特に検査を受けたわけでもなく、専門家に認定されたわけでもなく、ただただひたすら勝手にブログ主が自分でお子さんに「ギフテッド」認定を下していることが分かってギョッとする。


ギフテッド=超天才児、というわけでもないと思いますが、お子さんが自家製ギフテッドの親御さんは「うちの子のはスーパー天才、だからギフテッド」という思考回路をお持ちのようです。


そういう親御さんが語る「わが子のギフテッドエピソード」の何とまあ平々凡々としたことか。


レゴがー、図鑑がー、恐竜がー、電車がー、読み書き計算能力がー、ゲームがー、プログラミングがーなどなど、具体例を挙げてギフテッドエピソードを語っているものの、その全てが「ごく普通にそこらへんにいるレベル」のことばかり。


よく言って「多少物知りだね、お利口さんだね」レベル。いわゆるお世辞、おべんちゃらの類ですね。


小さい人って知的好奇心旺盛で知識の吸収力も抜群ではないですか。本当にその「幼児/小学生あるある」の域を出ない。何でその程度で「ギフテッド」だと思ったのか不思議でならない。


どのブログ(や掲示板のコメントなど)を読んでいても出てくるのが、お子さんが幼稚園/保育所/小学校などの集団生活でつまずいていて、園や学校側から発達障害の疑いをかけられた、という事実の記載。


厳しいことを言うようだけど、どのブログの筆者も、疑いをかけられたものの親としてその事実を受け入れたくなくて「ギフテッド」という何だか素晴らしそうな概念に逃げてしまっている…ようにわたしには見える。でも、その現実逃避って子どもにとってどうなの?と心配になるわけです。


先日も、

知的にはごく普通のお子さんのように思えるのに親御さんが勝手にギフテッド認定をし、「うちの子はギフテッドなので学校には通わせない」という親御さんのブログを読み心底驚いた次第。


小学生に大人気の科学漫画シリーズを小学校低学年のお子さんが夢中で読んでいるのは、お子さんがギフテッドだからですか。単純に、その科学漫画の対象年齢だからではありませんか。ちなみにそのシリーズ本、ごくごく普通の4歳の子も夢中で読んでいるくらい分かりやすい内容ですよ。


そのお子さんはブログを読む限りたしかに集団生活に難あり、のタイプだとは思う。だからこそ問いたい。


集団生活が苦手なだけで知的にはごく普通のお子さんを「うちの子はギフテッドだから」という理由で集団から隔離するのですか。お子さんはずっとそういう隔離生活を送ることが可能な環境にあるのですか。そうではないですよね。隔離生活を送り続けることは不可能ですよね。いつかは社会に出ないとならないはず。だからこそ、今後社会生活を送る上でのコミュニケーションスキルを会得することがお子さんには必要なのではありませんか。


そもそも、普通の親御さんがホームスクールとやらで教育可能なレベルならギフテッドではないのでは。ギフテッドなら何らかの分野で親御さんのレベルをやすやすと超えてきますよ、その時にどうするのですか。現実逃避はやめて、子どものために現実を直視しましょうよ、と。


ギフテッドにはギフテッドとしての苦悩がある、といわれるが自家製ギフテッドにはさらなる苦悩が待ち受けているかもしれない。そんなことを思った冬の終わり。


どうか世の親御さんが大切なお子さんを自家製ギフテッドに仕立て上げて苦しめることのないように。生きづらさを感じているお子さんが本当に必要な支援を受けられますように。そう願うばかりです


※現実を見ない人にこういう意見を述べても拒絶されるだけであろうことは予測がつくので、自家製フテッドのお子さんに関するブログの運営者に直接コメントするつもりはありません。今後同じ轍を踏む人が少しでも減るようにこちらのブログで自家製ギフテッドについての個人的見解を書き記しておきました。余計なお世話極まりないですね


なお、ギフテッド/ギフティッドについてお知りになりたい方には以下がおすすめです⇓



わが子がギフティッドかもしれないと思ったら読んでみるのもいいかもしれません。これを読めば大丈夫。どうもギフティッドではなさそうだな、ということが分かるはず。

親はとかく「子どものために最善を尽くさなきゃ!!」と思いがちです。その思いは否定しませんが、その最善は子どもにとって本当に最善なのか、を自問自答した方がいいのではないでしょうか